本日は先日に引き続き哲学と宗教全史を読んでみました。
この本はすべて解説するのはとても無理なので、この回で終了します。
最後に紹介する哲学者はニーチェです❗
人間はさほど賢くなく、同じ過ちを繰り返してきた。進歩はしていない。歴史は直線的に進歩するのではなく、永劫に回帰する円環の時間なのである。という考え方です。
仏教の輪廻転生と同じです。
「神は死んだ」とニーチェは断言します。そして時間も歴史も進歩しないとすれば、頼りになるのは自分自身しかありません。
神もいない、進歩もしないという運命を受け入れ、頑張っていく人が「超人」であり、その意志の力によって、世の中は動くのだとニーチェは考えたのです。
キリスト教は人間のルサンチマン(憎悪、嫉妬、怨根などの感情が反復されこころに積もっている状態)を巧みに利用した、とニーチェは批判した。
具体的には働いても働いても、どうしてこんなに貧しいのだろうと悩む人々に、キリスト教は語りかけます。「あなたは貧しい。けれど天国に行くのはあなたたちだ。金持ちは天国に行くのは、ラクダが針の穴を通るより難しいのだ。彼らは地獄に行き。天国への道は貧しきものに開かれているのだよ」
つまりルサンチマンを巧みに利用し、天国を餌にする形で貧しき人々を信者にしてしまっている。
批判というより正面衝突です。すごい考え方ですが、一理ありますよね。
そして私が好きなところは神にすがらず己の力でなんとかしろ❗みたいな考え方が好きですね。円環がどうのとかはよくわかりませんが・・。
最後は55歳で発狂して死亡ます。考えすぎちゃったのかな・・。
最後に本書を少しまとめると。
神の存在を考え出した人間が、やがて神に支配されるようになり、次に神の手からもう一度人間の自由を取り戻したところ、そしてその次自らが進歩させた科学に左右される時代を迎えているということだと思います。
ニーチェのように、たとえ人間は太陽に飲み込まれて死滅するとしても、それでも生を受けた自分は、運命を積極的に受け入れて生き続けるよ、みたいな考え方は現代を生きる私たちにも学びが多くあると思います。
6回にわけて少しだけ解説しましたが、まだまだたくさんのことが本書に書いてあります、人生を深く味わいたい人は本書を手にとって読んでみてください。
ここまで読んでくださりありがとうございます。なにかあなたのお役にたてたら幸いです。