- 落とし穴③ サンクスコストバイアス
- 人はコストを回収したがる生き物です。元が取れなければ、冷静さを失い損切りができず、さらに後悔します。そうした負の循環に陥らないための合理的な選択のコツを紹介します。
- サンクスコストは埋没費用とも呼ばれる会計用語で、すでに支払ってしまい、もう戻ってこない費用や労力、時間のこと、こうしたコストにこだわり、合理的、論理的な判断を下せない状態に陥らせるのが、サンクスコストバイアスです。
- 過去に支払ったコストが、現時点での選択に影響を与えるのはおかしなこと。そうわかっていても、当事者になると過去の影響を強く受けてしまうのです。
- 瞑想でサンクスコストバイアスの落とし穴を回避する。
- サンクスコストバイアスの原因となっているのは過去へのこだわりであり、それを手放すためには、過去の自分ではなく今の自分に目を向ければいいことがわかりました。
- 今の自分に注目し過去を忘れ、合理的な選択ができるようになるには、「マインドフルネス瞑想」が効果的です。
- 落とし穴④ 正常バイアス
- 明日も明後日も、自分にはトラブルは起こらないだろうと思っていませんか?この問いに、「なに言っているの?当たり前でしょう」と思った人は要注意。その考えはバイアスによる影響を受けています。
- 正常バイアスとは、自分にとって都合の悪い情報を無視してしまうバイアスです。
- バイアスはすばやく判断を下すために発達してきた脳の仕組みですが、心の平穏を保つという側面があります。そうした心の平穏を保つためのバイアスが、緊急時にマイナスに働いてしまうのです。
- 「自分は大丈夫」という根拠のない思い込みが、選択を誤らせてしまう。
- 自分の判断力のなさ、選択する力のなさを認めることが、正常性バイアスを避けるための出発点となるのです。
- ダニングクルガー効果とは「能力の低い人は自分を過大評価する」こと。
- 正常性バイアスから逃れるテクニック、WRAP(ラップ)
- (W)選択肢を広げる(R)仮説の現実性を確かめる(A)決断の前に距離を置く(P)誤りに備える
- ラップの4つのステップを踏むメリットは、「正常性バイアス」や「ダニングクルガー効果」から離れたところから、選択基準を立てられるようになる点です。
- 落とし穴⑤ メモリーバイアス
- 子供の頃は嫌いだった食べ物を大人になって食べてみたら、とても美味しかったというけいけんはありませんか?こういった記憶のバイアスは、合理的な選択を難しくします。
- 歪められた過去の記憶にとらわれることで、後悔する選択をしてしまうのです。
- 悪い体験は良い体験よりも強力で、私たちの脳の記憶に強く残りやすくなっています。
- 日記をつけることでメモリーバイアスの罠を遠ざける。
- 自分が「過去の最高の体験」または「過去の最悪の体験」のどちらかしか思いだしていないのではないか?と疑ってみることがよいです。
- 嫌な記憶、嬉しい記憶、覚えておきたい小さな出来事。ネガティブだったりポジティブだったりする両極端な記憶だけでなく、小さな気づきも箇条書きにしていくことで、記憶の平均化が進みます。
- 楽観バイアス(計画錯誤)の回避法
- 常に「見積もりは2回」というルールを設け、実践していきましょう。
- 確証バイアスの回避法
- 1、先入観の原因を探る 2、体験する。
感想
- 自分も思い込みで大丈夫だろうと思いこんでしまったりするので、日記を書いたり、選択肢を広げたり、仮説の現実性を確認したり、距離をとったり、誤りに備えたりしてバイアスを回避して正しい選択をしていきたいです。
- 特に「見積もりは2回」というルールはすぐにでも実践してみようと思います。
- 読んでいただきありがとうございました。なにかあなたのお役にたてたら幸いです。